当たり前ですが、育児は日本だけの話じゃありません。
諸外国と比べると、日本は子育てに厳しいイメージがありますが、
はたして、諸外国はどうなんでしょうね?
本記事では、実際にアンケートに回答しつつ、日本と諸外国との意識差について考えてみることにしました。
令和2年度少子化社会に関する国際意識調査報告書
を元にしております。
それでは、皆さんもアンケートに答えてみてください。
最初から結果だけが知りたいという方は、こちらを参照ください。
目次
- 1 調査対象国・調査対象者
- 2 アンケート内容と結果
- 2.1 (問1)子育てに対する楽しさ・つらさ
- 2.2 (問1)アンケート結果
- 2.3 (問2)子育てをして良かったと思うこと
- 2.4 (問2)アンケート結果
- 2.5 (問3)子育てをして負担に思うこと
- 2.6 (問3)アンケート結果
- 2.7 (問4)小学校入学前の子供の育児における夫・妻の役割について
- 2.8 (問4)アンケート結果
- 2.9 (問5)育児の中で、妻よりも夫の方が主に行ってほしいこと
- 2.10 (問5)アンケート結果
- 2.11 (問6)普段、子供の世話をするのは誰か
- 2.12 (問6)アンケート結果
- 2.13 (問7)突然の用事の際に、子供の世話を誰に頼むか
- 2.14 (問7)アンケート結果
- 2.15 (問8)出産・育児休暇の取得意向
- 2.16 (問8)アンケート結果
- 2.17 (問9)出産・育児休暇の取得期間意向
- 2.18 (問9)アンケート結果
- 2.19 (問10)出産・育児休暇を取得しない理由
- 2.20 (問10)アンケート結果
- 2.21 (問11)出産・育児休暇を取得するための条件
- 2.22 (問11)アンケート結果
- 2.23 (問12)民間サービスの利用実態
- 2.24 (問12)アンケート結果
- 2.25 (問13)育児に関する悩みがあるときに誰に相談するか
- 2.26 (問13)アンケート結果
- 2.27 (問14)子育てにかかる経済的な負担で大きなもの
- 2.28 (問14)アンケート結果
- 2.29 (問15)子育てにあたって利用したい制度
- 2.30 (問15)アンケート結果
- 2.31 (問16)「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方
- 2.32 (問16)アンケート結果
- 3 最後に
調査対象国・調査対象者
(1)調査対象国
日本、フランス、ドイツ、スウェーデンの4か国
(前回調査を実施したフランス、スウェーデンに加え、今回は新たにドイツで調査を実施した)
(2)調査対象者
20~49 歳の男女
アンケート内容と結果
(問1)子育てに対する楽しさ・つらさ
あなたは、子育てに楽しさを感じるときが多いですか、それともつらさを感じるときが多いですか。この中から1つだけ選んでください。(〇は1つだけ)
- 楽しさを感じるときの方がかなり多い
- 楽しさを感じるときの方がやや多い
- つらさを感じるときの方がやや多い
- つらさを感じるときの方がかなり多い
(問1)アンケート結果
子育てがつらいと感じる割合が多い日本。
さらに、悲しいことに
近年、増加しているんです。
こんなに幸福を感じられること、他に無いと思いますけれど・・・。
(問2)子育てをして良かったと思うこと
あなたが、子育てをしていて、良かったと思うことは何ですか。当てはまるものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 家庭が明るくなる
- 身近な人が子供と接して喜ぶ
- 生活にはりあいができる
- 子育てを通じて友人ができる
- 子育てを通じて自分の視野が広がる
- 子育てを通じて自分も精神的に成長する
- 夫婦の愛情がより深まる
- その他
- 良いと思うことは特にない
(問2)アンケート結果
明るくなりますし、親も成長させられます。
ありがたーい事です。
諸外国との傾向差は、みられませんね。
(問3)子育てをして負担に思うこと
あなたが、子育てをしていて、自分にとって負担に思うことはどんなことですか。この中からいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 子育てによる身体の疲れが大きい
- 子育てによる精神的疲れが大きい
- 子育てに出費がかさむ
- 自分の自由な時間が持てない
- 夫婦で楽しむ時間がない
- 仕事が十分にできない
- 子育てが大変なことを身近な人が理解してくれない
- 子供が病気のとき
- その他
- 負担に思うことは特にない
(問3)アンケート結果
こちらも、諸外国と傾向差はみられませんが、
日本は、お金と時間で悩んでいる割合が諸外国より多いですね。
それも、近年増してきてます。
(問4)小学校入学前の子供の育児における夫・妻の役割について
小学校入学前の子供の育児における夫・妻の役割について、あなたの考えに近いものを1つだけ選んでください。(〇は1つだけ)
- もっぱら妻が行う
- 主に妻が行うが、夫も手伝う
- 妻も夫も同じように行う
- 主に夫が行うが、妻も手伝う
- もっぱら夫が行う
(問4)アンケート結果
こんなアンケート項目作ってることが恥ずかしいですが、
何より、驚いたことに、
スウェーデンには、役割分担という概念がほぼありません。
イクメンパパを自負するそこのあなた!
育児の役割分担やっちゃってませんか?
(問5)育児の中で、妻よりも夫の方が主に行ってほしいこと
(男性に)小学校入学前の育児について、あなたのご家庭で、あなたご自身が配偶者・パートナーと同程度、あるいはあなたご自身が主として・・・
(1) 行いたい(行いたかった)ことは何ですか。(〇はいくつでも)
(女性に)小学校入学前の育児について、あなたのご家庭で、配偶者・パートナーがあなたご自身と
同程度、あるいは配偶者・パートナーが主として・・・
(1) 行ってほしい(行ってほしかった)ことは何ですか。(〇はいくつでも)
- 食事の世話をする
- おむつを取り換える
- 入浴させる
- 寝かしつける
- 家の中で、話や遊び相手をする
- 散歩など、屋外へ遊びに連れて行く
- 日常生活上のしつけ
- 保育所・幼稚園(日中預けている場所)の送り迎え
- ベビーシッター等の手配・交渉
- その他
- 行ってほしいことはない
- 配偶者・パートナーはいない(いなかった)
(問5)アンケート結果
こちらも、項目ごとに諸外国との差はあまりみられません。
HiroPaPaは、子どもを寝かしつけられません。
一緒に遊んでしまって、子どもを興奮させてしまうためです。。。(反省)
ベビーシッター文化が日本には、まだまだありませんが、今後、諸外国並みに増えていくのでしょうかね?
(問6)普段、子供の世話をするのは誰か
小学校入学前の育児について・・・
(1)普段、子供を世話するのは誰ですか(誰でしたか)。(〇はいくつでも)
- 自分自身
- 配偶者(パートナーを含む。以下同じ)
- 保育所(認可以外の保育所、保育園等を含む)
- 保育ママ・ベビーシッター
- 勤め先にある保育施設
- 幼稚園(スウェーデン:就学前学童保育)
- 自分の親又は配偶者の親
- 自分のきょうだい又は配偶者のきょうだい
- 近所の人
- 友人
- その他
(問6)アンケート結果
子どもの世話をするのは?
「保育所」
とのスウェーデンの回答には、びっくりです。
子どもと少しでも長く一緒にいたくは無いんでしょうかね?
スウェーデンの方に聞いてみたい。
(問7)突然の用事の際に、子供の世話を誰に頼むか
小学校入学前の育児について・・・
(2)突然の用事のために子供の世話をすることができないとき、誰に援助を頼みますか(頼みましたか)。(〇はいくつでも)
- 配偶者(パートナーを含む。以下同じ)
- 保育所(認可以外の保育所、保育園等を含む)
- 保育ママ・ベビーシッター
- 勤め先にある保育施設
- 幼稚園(スウェーデン:就学前学童保育)
- 自分の親又は配偶者の親
- 自分のきょうだい又は配偶者のきょうだい
- 近所の人
- 友人
- その他
(問7)アンケート結果
この結果、ちょっとうらやましいですね。
日本人は、きょうだいにさえ頼みずらいですもんね。
いざと言うときに、友人や保育所に頼めるって、助かりますよね
(問8)出産・育児休暇の取得意向
一番下のお子さんが生まれたときのことを教えてください。
(男性に)あなたは出産・育児に関する休暇を取りたかったですか。(〇は1つだけ)
(女性に)あなたの配偶者・パートナーに出産・育児に関する休暇を取ってもらいたかったですか。(〇は1つだけ)
- 取りたかった(取ってもらいたかった)
- 取りたくなかった(取ってもらいたくなかった)
- 配偶者・パートナーはいなかった
(問8)アンケート結果
このアンケート内容は、少々違和感がありますね。
取った人はどこに入るんでしょうかね?
(問9)出産・育児休暇の取得期間意向
(問8)で、「取りたかった(取ってもらいたかった)」と回答した方で
(男性に)どのくらいの期間、出産・育児に関する休暇を取りたかったですか。
1つだけ選んでください。(〇は1つだけ)
(女性に)どのくらいの期間、あなたの配偶者・パートナーに出産・育児に関する休暇を取ってもらいたかったですか。1つだけ選んでください。(〇は1つだけ)
- 2週間未満
- 2週間以上 1 か月未満
- 1か月以上3か月未満
- 3か月以上6か月未満
- 6か月以上
(問9)アンケート結果
スウェーデンでは、「6か月以上」が 55.7%と過半数を超えています。
(問10)出産・育児休暇を取得しない理由
(問8)で、「2 取らなかった」と回答した方で
(男性に)出産・育児に関する休暇を取らなかった理由は何ですか。
当てはまるものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
(女性に)あなたの配偶者・パートナーが出産・育児に関する休暇を取らなかった理由は何ですか。当てはまるものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 出産・育児に関する休暇制度がなかったから
- 出産・育児に関する休暇制度は存在したが、
対象外だったから - 出産・育児に関する休暇制度があると知らなか
ったから - 有給休暇など、別の休暇で対応できたから
- 業務が繁忙で休むことが難しかったから
- 上司・同僚の理解が得られなかったから
- 昇給や昇格など、今後のキャリア形成に
影響がありそうだと思ったから - 休むことによる、減収が懸念されたから
- 自宅での仕事(在宅勤務も含む)が多かった
から - 配偶者・パートナーからの要望がなかった、
または反対されたから - 休む必要を感じなかったから
(親や兄弟姉妹付き添ってくれた等) - 出産・育児は女性の役割だと思っていたから
- その他
(問10)アンケート結果
日本で気になるのは、「休暇制度が無い」と「休む必要性を感じなかった」の割合が高いことです。
前者は、国が力を入れないといけませんね。
後者は、きょうだいと言えども頼めなかった(問7)の結果と矛盾しているように見えます。
「出産は病気じゃないんだから!」
なんて、言葉を聞いたことがありますが、このような考えがまだまだあるのでは?
と感じます。
スウェーデンの「配偶者・パートナーからの要望がなかった、もしくは反対されたから」
の結果が高いことも気になります。
今までの結果から見ると少し矛盾を感じますが、他に頼れるから大丈夫ってことなんでしょうか?
(問11)出産・育児休暇を取得するための条件
(問8)で、「2 取らなかった」と回答した方で
(男性に)出産・育児に関する休暇をどうすれば取れると思いますか。
当てはまるものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
(女性に)あなたの配偶者・パートナーは、出産・育児に関する休暇をどうすれば取れると思いますか。当てはまるものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 業務が繁忙でなければ
- 上司・同僚の理解が得られれば
- 昇給や昇格など、今後のキャリア形成に影響
がなければ - 休むことによる減収等の心配がなければ
- 配偶者・パートナーからの要望があれば
- 男性が家事・育児に参加する意義がわかれば
- 法的強制力のある仕組みや制度があれば
- その他
(問11)アンケート結果
日本人らしい結果です。
休暇を取るのは、周囲の理解や制度頼み。
いわゆる、「迷惑かけたくない!」意識が高いわけです。
お互い様意識が薄いんですね。
スウェーデンの「配偶者・パートナーからの要望があれば」の項目が高いことから、
だんだん、スウェーデンのお国柄がわかってきました。
子育ては全て、パートナーと相談して決めていく。
そういう意識が高いんですね。
(問12)民間サービスの利用実態
ご自身の子育ての負担軽減のために、行政機関が実施する施策以外の民間サービス(ベビーシッターや家事支援サービス)を利用することについて、どのように感じますか。あなたの考えに近いものを1つだけ選んでください。(〇は1つだけ)
- 抵抗感が全くない
- 抵抗感があまりない
- 抵抗感が少しある
- 抵抗感が大いにある
(問12)アンケート結果
日本では、民間サービス利用に抵抗感が6割以上もあります。
HiroPaPaの肌感覚だと、それほど抵抗感があるようには思えませんので、
徐々に下がってきているように思います。
いずれ、欧米と同じようになるのではないかと感じます。
(問13)育児に関する悩みがあるときに誰に相談するか
育児に関する悩みがあるときに、誰に又はどこへ相談をしますか。当てはまるものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 配偶者(パートナーを含む。以下同じ)
- 自分の親又は配偶者の親
- 自分のきょうだい又は配偶者のきょうだい
- 子育て仲間
- 近所の人
- 友人
- 同僚
- 保育所、保育施設、保育ママ
- 子育て関連のNPO
- 学校(教師、スクールカウンセラー、養護教諭)
- 地域の子育て支援センター・母子保健センターなど
- ベビーシッター
- 育児や発達に関する専門機関
- インターネットの掲示板、ブログ、SNS、ツイッターなど
- その他
- そのような人(機関)はない
(問13)アンケート結果
スウェーデンは、どの項目においても高いので、頼れる文化が形成されているようです。
日本でも、周囲のサポートが得られる傾向になってますので、今後、育てやすい環境になっていきそうです。
(問14)子育てにかかる経済的な負担で大きなもの
あなたにとって、子育てにかかる経済的な負担として大きなものは何ですか。負担が大きいと思うものをいくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 保育にかかる費用(保育所・幼稚園、保育ママや学童保育を含む)
- 学校教育費
- 学習塾など学校以外の教育費
- 学習塾以外の習い事の費用
- 通信費(携帯電話の費用など)
- 食費
- 衣服費
- 住宅費
- 医療費
- レジャー、レクリエーション費
- その他
- 特にない
(問14)アンケート結果
お財布事情、気になるところです。
日本は、「塾費用」の負担が近年重くなってきてます。
フランス、ドイツでは、「衣服費」と「レジャー、レクリエーション費」の負担が他国と比較して高いです。
スウェーデンは、「保育費用」の負担も軽く、負担を感じない「特になし」なんて項目も高くてうらやましい。
(問15)子育てにあたって利用したい制度
あなたが、子育てに当たって利用したい、又は、利用したかったと思う制度は次のうちどれですか。いくつでも選んでください。(〇はいくつでも)
- 出産・育児に関する休暇制度
- 短時間勤務制度(1日の勤務時間を所定労働時間よりも短くして働くことができる制度)
- テレワーク・在宅勤務(情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない働き方・自宅を就業場所とする働き方)
- 子供の看護のための休暇制度
- 保育所(認可以外の保育所、保育園等を含む)
- 保育ママ・ベビーシッター
- 企業が従業員のために作った託児所
- 幼稚園
- 放課後児童クラブ
- 地域における子育て支援サービス
(ファミリーサポート、つどいの広場など) - その他
- 特にない
(問15)アンケート結果
日本では、休暇制度を求める声が大きいようです。
中小企業や個人経営の場合、まだまだ、休暇制度を社員に与えるにはハードルがあるのでしょう。
スウェーデンの数値が高いのはよくわかりませんが、すでに制度はあるようなので、無くては困る。という意思表示なのでしょう。
(問16)「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方
5「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について、あなたは、どのように考えますか。当てはまるものを1つだけ選んでください。(〇は1つだけ)
- 賛成
- どちらかといえば賛成
- どちらかといえば反対
- 反対
(問16)アンケート結果
ここでも、スウェーデンの結果が特筆すべきです。
子育ては、役割分担じゃないということです。
(問4)小学校入学前の子供の育児における夫・妻の役割について
と同じ傾向です。
日本人の意識も変わって来てます。
とくに、若い世代には、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」
なんて考えは無いでしょう。
最後に
いかがだったでしょうか?
アンケートに答えてみて、大方、日本人の結果とあってませんでしたか?
それにしても、諸外国との意識の違いには改めて、考えさせられることもあったのではないでしょうか?
HiroPaPaは、本アンケート結果を見てみて、スウェーデンという国に非常に興味が湧きました。
税金が高い代わりに、社会保障制度が整っており、幸福度が高い国!
北欧って、そんな漠然としたイメージを持っていませんか?
これは、行って確かめて見る必要がありそうです。
コロナが収束したら、北欧に行ってみよう!
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
また、お疲れ様でした!!