HiroPaPa家は、縁あって希望の土地に巡り合うことができました。
ところが、その土地の固定資産税評価額が販売価格を超えていました。
なぜ?このような評価になっているのか納得できず、不服申立てを行いました。
不服申立てとは、自治体に対して土地を適正に評価してほしいと審査請求を行うことです。
土地購入は経験がありませんでしたので、HiroPaPaも調べながらでしたが、最終的には納得することができましたので、審査請求に至った理由と経緯、結果どうなったかなど、それら内容をざっくりご紹介します。
目次
固定資産税評価額とは?
家や土地を所有すると、毎年、固定資産税を支払わなくてはなりません。
この固定資産税や不動産取得税の計算に使われるのが「固定資産税評価額」です。
固定資産税評価額というのは、市町村が決めており、3年ごとに見直し(評価替え)行われます。
土地と建物各々に存在しますが、今回取り上げているのは土地の話です。
通常、土地を購入する場合、販売価格というものがあります。
固定資産税評価額は、この販売価格の約7割に相当すると一般的に言われています。
固定資産税評価額ってどこでわかるの?
固定資産税評価額は、立地や広さや構造などさまざまな要素で変わるので自分では出せない。
でも、どれくらいになるかは知っておかないと、入居後の家計に影響するものなのです。
では、どこで調べることができるのでしょうか?
それは、市町村役場にある固定資産課税台帳で確認することができます。
毎年4月1日から最初の納期限の日までの間、固定資産税の納税者が自分の土地や家だけでなく、他の納税者の土地や家屋の固定資産税評価額を見ることができる「縦覧制度」が設けられており、固定資産縦覧帳簿(台帳)で確認できます。
同じエリアのほかの土地や家屋と比較してみて、あまりに大きな違いがある場合、自分の土地や家屋が適正に評価されているかの審査の申し出をすることが可能なのです。
HiroPaPaの場合は、土地を購入するときにこの固定資産税評価額が販売価格より高いということに気がつきました。
ただ、その時は、まだ自分の土地では無かったため、市町村に相談に行きましたが、無駄骨ねになりました。
市町村からすれば、「自分の土地でもないのに何を文句言ってんの?」って感じだったのでしょうね。
こちらは、購入するのに不動産取得税もかかるし固定資産税も気になるので、適正な評価かどうかを知りたかっただけなのですが・・・。
審査申出(審査請求)ってどうするの?
審査申出は、市町村に対して書面で実施します。
それぞれの市町村のホームページに様式があります。
審査申出はいつでもできるのですが、結論から言うと、評価替えの年でないとよほどの理由がない限り、評価の見直しはしてくれません。
HiroPaPaが土地を購入した年が丁度、評価替えの年でしたのでその年には間に合わず、審査申出を行い結果が出るまでに、4年間の歳月を費やすことになりました。
審査申出の流れについては、東京都のホームページがわかりやすいので、そちらを乗せておきます。
審査申出を行うと、忘れた頃に市町村からの弁明書が届きます。
この弁明書には、当然のことながら市町村の評価の正当性が述べられており、その結論に至った理由も書かれていますが、役所の仕事ですので、「ルールに則ってやってます!」程度の内容です。
こんな調子で、はっきり言って論点が噛み合いません・・・。
この弁明書に不服な場合は、反論書を提出できます。
反論書は無くても、固定資産評価審査委員会という第三者委員会で審議が行われます。
HiroPaPaの場合は、反論書も記載しました。
審査申出(審査請求)して主張は通りましたか?
通りました。
4年かかりましたけれど・・・。
土地購入が評価替えの年だったため、その年に審査申出が間に合わず、3年後の評価替えの年に再度、審査申出を行ったというわけです。
6月に審査申出を行い、最終的に市税事務所の所長さんから説明を受けたのが翌年4月です。
なぜ、こんなに時間を要したのか?
審査申出(6月)→市から弁明書(8月)→審査委員会現地視察(10月)→固定資産税変更通知受領(2月)→市長へ直訴(3月)→市税事務所から説明(4月)→市から県へ通知
こんな流れになったので1年近くかかりました。
市長へ直訴というのは、あまりにも市側の対応が悪かったため、投書するに至ったものです。
最終的には、要求どおり、地目変更の改訂が行われ、固定資産税評価額の見直しが行われました。
販売価格の7割という一般的なものにはなりませんでしたが、販売価格を超えるという異常な価格から見直しがされましたので、納得しました。
固定資産税評価額が見直されると何が変わるの?
先に述べたとおり、不動産取得税と毎年の固定資産税額が変わります。
不動産取得税は、文字通り取得時に支払い済みの県税です。
固定資産税は、毎年、4月に納税通知書が送られてくる市税です。
固定資産税評価額とこれら税金は正比例の関係になります。
HiroPaPaの場合は、評価額が下がりましたし、取得時にまで遡って見直しを要求しておりましたので、不動産取得税も固定資産税も遡って返金してもらいました。
市側がしれっと、未来分だけ変更通知を送ってきたので、市長へ直訴したという経緯はありますけれど・・・。
その他
HiroPaPaの場合、一番最初は、不動産取得税を下げるべく、県に審査申出をしました。
県とのやりとりでも、申出→弁明→反論という手続きをしてます。
そして、県からの最終回答は、不動産取得税は、固定資産税評価額から算出しているとの一点張りでした。
市側が算定している固定資産税評価額が変更されるような事態にでもなったら、県も考えます。
というものでした。
県や市との対応は、非常に腹立たしいものでしたので、気力体力を消耗しました。
職員の方は、悪い方では無いのでしょうが、間違いを認めようとはしないのです。
官僚性の逆機能なんでしょうか、それとも日々、クレイマーが多いための自己防衛なんでしょうかね。
役所を相手にする場合、少々疑問に思うことがあったとしても、皆、納得せずにあきらめることが多いのではないでしょうか?
この記事を書いたのは、同じような境遇の方の少しでも役に立てればとの思いからです。
誰かの参考になれば非常に嬉しいです。